「もう今週ぜんぶサボったから来週から」を毎週繰り返す、うちの完璧主義気味の子に向けて作った Todo の話です。やった/やらなかったの 0/1 ではなく、やった分だけ「水やり」で積み上げる農園型の Todo にしてみたら、サボった日が来ても全部リセットせずに残せるようになりました。
ピアノを習わせています。
最初は楽しくやっていた子が、ある時期から「今日はやらない」が増えてくる。やらない日が 2 日、3 日と続くと、ある朝、子の口からこう出ます。
「もう今週ぜんぶサボったから、来週から本気出す」
来週がきても、たぶん来週は来ない。次の週もそう言うやつです。
ドリルでも、暗記でも、運動系の習い事でも、同じパターン。「ちゃんとやれなかった日」が 1 日でも入ると、その期間全部を捨てたくなる。
これ、性格の問題じゃなくて、構造の問題だと、最近思っています。
普通の Todo は、その日にやったか / やらなかったか、の 2 択。
これで記録すると、こうなります:
土日含めて週 7 日。本人の中で「ちゃんとやった」と認められる日は、せいぜい 2〜3 日。残りは「ダメな日」になる。
ダメな日の方が多いと、人は 「やってない自分」を見続けることになる。これが続くと、しんどい。
特に、うちの子みたいに完璧主義寄りの子は 0/1 のうち 0 のところを見にいく ので、もうやめる、になります。
うちの「Todo農園」というアプリは、ここから出てきました。
やる事を「タネ」として植える。
子が今日やった分 (時間・回数・ページ) を入力すると、それが 水やり として記録される。
5 分しかやらなかった日も、その 5 分は消えない。20 分やった日は 20 分。0 分の日は、その日は何も足されないだけで、過去の積み上げは残ったまま。
100% に達したら、植えたタネが 実る。そこに登録しておいたごほうびを 収穫 できる。
つまり、
「ちゃんとできなかった日」も、ちゃんと「できた日」の積み上げを巻き戻さない。これだけで、続く子は続きます。
正直に言うと、Todo農園には 枯れる機能 があります。
完全にサボると勝手に枯れる、みたいな仕様じゃなくて、親が管理画面から手動で枯らせる仕組み。
「もう完全に頑張る気がない時は、枯らしてください」と書いています。
最初これ、入れる必要あるんかな、と思っていました。でも実際使ってもらってると、「枯らせる」という退路があった方が、続くらしいんです。
「サボったらいけない」と思うと、サボった瞬間に脱出を考える。「いつでも枯らせる」と思うと、枯らさない、というやつ。
しかも枯らしたあとも、また同じタネを途中から復活できます。今までの水やりは残ったまま。
「いつでも降りられるエスカレーター」みたいなもので、自分から降りる人は意外に少ない、というのが、うちで使ってみた感覚です。
ピアノなら「時間 (分)」、ドリルなら「ページ」、暗唱なら「回数」。
タネによって積み上げる単位を変えられるのは、地味だけど効くポイントです。
ピアノ 10 時間 を「時間」で見えると、5 分の練習がちゃんと 0.83% として積み上がる感覚になる。ドリル 30 ページを「ページ」で見ると、1 ページずつの実感が出る。
数字が動かない方が良い時 (= 達成感の閾値が低い子) は、1 日の水やり回数も調整できます。お稽古は 1 日 1 回まで、運動系は何回でも、みたいに分けられる。
「続ける力がある子」「ない子」みたいな話、よく聞くけど、私の体感、ほとんどは仕組みの差です。
3 日サボった事を 忘れない / 蒸し返さない / 引きずらない 仕組みがあると、人は続けやすい。
Todo農園は、その仕組みを「グラデーションで記録する農園」という形に詰めただけのアプリです。
派手な機能はないし、子の性格や根性に頼る作りでもない。ただ、「昨日できなかったから、もういい」を、少しでも減らせたら、と思って作っています。